Learning Record Storeとは?
Learning Record Store(LRS)は、xAPIステートメント、つまり学習者が行ったことを「行為者、動詞、対象」の形で記述した記録を受け取り、保存するために作られたデータベースです。xAPIは学習活動の記述方法と送信方法を定めていますが、どこに保管するかは定めていないため、xAPIやcmi5の環境にはLRSが欠かせません。LRSは学習管理システム(LMS)ではありません。LMSは受講者を登録してコースを配信し、LRSは起きたことを記録するだけです。LMSとはまったく関係のない場所で起きた活動も、LRSは記録します。
LMSとLRSは別の仕事
| LMS | LRS | |
|---|---|---|
| 主な役割 | コースの配信、学習者の受講登録 | 学習活動のステートメントの保存 |
| 保持するデータ | 受講登録、修了、スコア | あらゆる送信元からのxAPIステートメント |
| データの出どころ | 自ら起動したコース | xAPIを送れるものすべて:コース、アプリ、デバイス、ほかのシステム |
| SCORMに必要か | 必要 | 不要 |
| xAPI / cmi5に必要か | 必ずしも必要ではない | 必要 |
| 答えられる典型的な問い | 誰が割り当てられ、誰が修了したか | 人々が実際に何を、どんな順番で行ったか |
そもそも、なぜxAPIには別の保存先が必要なのか
SCORMでは、この問いは生じませんでした。コンテンツはLMSの中で動くので、結果はLMSが記録します。xAPIはこの前提を意図的に取り払いました。コンテンツはモバイルアプリかもしれず、シミュレーターかもしれず、工場の現場にある機器かもしれません。どれもLMSのウィンドウの中にはありません。
学習活動がどこからでも生まれるようになれば、特定の配信システムに縛られない送り先が必要になります。その送り先がLRSです。LRSには定義されたAPIを使ってHTTP経由でアクセスできるため、互いに無関係なシステムが同じ記録に書き込めます。
LRSが実際に保存するもの
1つのステートメントは、起きた1つの出来事です。ステートメントは行為者、動詞、対象に加えて、結果(スコア、成否、所要時間)とコンテキスト(どのコースか、どの登録か、どのチームか)を持つことができます。このコンテキストがあるからこそ、データは単なるイベントの山ではなく、後から問い合わせられるものになります。
- 「Maiが防火安全モジュール2を修了した」
- 「Namが圧力弁のシミュレーションに不合格、スコア41%、3回目の挑戦」
- 「Linhがオンボーディング動画を80%まで視聴した」
- 「Tuanが木曜日のワークショップに参加した」— コースを介さず、アプリが記録
LRSは必要か
多くのチームにとって正直な答えは、「まだ必要ない」です。xAPIやcmi5を書き出すならLRSは必須ですが、SCORMを書き出すだけなら意味がありません。LRSが役に立つのは、修了データでは答えられない問いを誰かが投げかけ始めたときです。どのモジュールで離脱しているのか、評価で不合格になる人は同じセクションを飛ばしているのか、研修が現場で何かを変えたのか、といった問いです。
誰もそうした問いを投げかけていないうちにLRSを導入しても、誰も問い合わせないステートメントで満杯の保存先ができるだけです。役に立つ順番は、まず問いを明確にし、次にその答えになるものを記録することです。
ホスト型、同梱型、セルフホスト型
LRSを用意する方法は3つあり、その選択はたいてい機能ではなく、データをどこに置くことが許されるかで決まります。
- 単体のホスト型LRS — 最も柔軟だが、ベンダーも請求書も1つ増える
- LMSやオーサリングツールに同梱されたもの — 設定の手間が最も少なく、始めるにはたいてい十分
- 自社のインフラ上でのセルフホスト — 学習者のデータを社内ネットワークの外に出せない場合の唯一の選択肢。公共部門や規制の厳しい業務の多くでは、これが絶対条件です
よくある質問
LRSはLMSの代わりになりますか?
いいえ。LRSは学習活動を記録するもので、受講者の登録、コースの配信、研修の割り当ては行いません。両方を備えたプラットフォームもありますが、それでも2つは別の仕事です。
SCORMを書き出すのにLRSは必要ですか?
いいえ。SCORMはコンテンツを起動したLMSに報告し、結果はLMSが保存します。LRSが必要なのは、xAPIとcmi5の場合だけです。
複数のシステムから1つのLRSに書き込めますか?
はい。それこそがLRSの存在意義です。xAPIは独自の認可の仕組みを持つHTTP APIなので、LMSのコース、モバイルアプリ、社内ツールのすべてが同じ保存先に記録できます。1人の学習者の活動を3つすべてにまたがって見るには、これしか方法がありません。
データは物理的にどこに保存されますか?
LRSが動いている場所です。ホスト型のLRSなら、ベンダーのインフラとそのリージョンになります。購買部門やデータ保護の審査で真っ先に聞かれるのが、この点です。セルフホスト型のLRSなら、データは自社のサーバーに留まります。
Mosraの位置づけ
Mosraは製品の一部としてLRSを提供しているので、xAPIやcmi5の書き出しには、別のベンダーを使わなくても報告先があります。
- 学習記録ストアを内蔵。Mosraから書き出したパッケージのステートメントは、追加の設定なしで届きます
- SCORM、PPTX、PDFと同じ資料から、xAPIとcmi5のパッケージを書き出し
- 社外に出せないデータのための、セルフホスト版
- 標準的なxAPIなので、同じパッケージから、すでに運用しているLRSにも報告できます
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